こばとはサイボーグ?/ライバル同士

 『英語ノート』のパラレルな世界で起こった出来事です。
 え? なんのことかって? いいんです。気にしないでくださいな。

パラレル① こばとはサイボーグ?

「いや、それが阿縣研では怪しいメールはいっさい開いてないそうだ」
 塩郷君はそう言いました。
「メールを通さず感染させたのか!?」
 茶之原が驚いて叫びます。
「ひゃああ。パワーアップさせてますねー。目面上、恐るべきですねー。んん?」
 こばとの目が「ピピピ」と鳴りましたよ。
「何の音?」
 千明さんが訊きます。
「赤桶さんとの距離が一定以上開いたようです。今、大学の構内から出たぐらいですかねー。このまま帰宅するだけかもしれませんけど、アジトに向かう可能性もあるので、念のために追跡しましょうかねー」
「おまえ、サイボーグかよ?」
 茶之原がそんなことを訊きましたが、まともに相手をしている暇もないので「似たようなものねー」とだけ答えて、他の皆さんには「それじゃ、またねー」と挨拶して、研究室の窓から飛び立ちました。およそ 30 m 程の距離を保って赤桶さんを追跡しましたが、特に怪しい様子もなく、電車で真直ぐに帰宅しました。
 

パラレル② ライバル同士

 確かに五十木君とは昔から何かと張り合っていたし、学会で激しく議論も戦わせてきたライバル同士だったんだがね。昔の五十木君は学問には真摯だったし、むしろ私以上に熱意溢れる人だった。それがあんなふうになってしまったのは、おそらくあの事件が関係しているんだろうな。
 

パラレル③ 催促に行きます

 おのれーですねー。直接催促に行くしかなさそうですねー。

 というわけで、南舘勝正君のお宅へぴゅーっと飛んで行きました。

こばと
 インターフォンを鳴らしましょー。

南舘さゆり
 どちら様?

こばと
 こばとですよー! 勝正君に会わせてくださいなー!

南舘さゆり
 ええと、主人はいないと申しております。

こばと
 きききい! いつもいつも同じこと言わないでくださいなー!
 とにかく会わせてくださいなー!

 南舘夫人は渋々扉を開けて通してくれましたよ。

南舘さゆり
 こばとさん、そんなに慌てず、居間でお茶でもいかが?
 実は先日、新しい絵を購入しましてね、いえね、安物ですのよ。
 たった 800 万円でしたの。ほほほ。

こばと
 今は自慢話なんて聞いてる場合じゃないんですよ!

南舘さゆり
 まあ!

 自慢話が大好きなさゆりさんは明らかに気分を害した表情をしていましたが、そんなこと気にしている場合ではありません。こばとは、ぴゅーっと書斎に飛び込んで行きましたよ。

こばと
 勝正君、原稿!
 『古英語期の新語造成』の原稿、早くくださいなー!

南舘勝正
 ...... もはやこれまでか。是非もなし。

こばと
 何が「是非もなし」ですかー!
 さっさと、くださいなー!

南舘勝正
 ないものは渡せん!

こばと
 なに開き直ってるんですかー! 腹立つ-!

南舘勝正
 すまん! 1週間だけ待ってくれ!

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