母から娘への手紙(女王から王女へ)

 Blog Cat のSF設定資料集 母から娘への手紙

 ...... ところで、この一大公共事業(第一次アモケール再開発政策)は現地に多くの雇用と経済効果をもたらしたが、本国の民に重税としてのしかかった。ファラシェイの政策は現地では高く評価されたが、本国ではすこぶる評判が悪い。何度も追加予算を要請するファラシェイに対して、彼女の母親であり女王であるネラネイテアは次のような返信を送っている。
 

母から娘への手紙①

 「結論から言います。追加予算を組むことも、新たな国債を発行することもできません。度重なる税金の投入は、私の味方である人を敵に変え、いずれ私を牢獄へ送ることになるでしょうね。そして、あなたが帰ってきたときには、どこかよその人が剣をもってあなたを出迎えることになるでしょう」
 

母から娘への手紙②

「私はこの家(宮殿)が住まいとしてとても気に入っているので、どうかいつまでもこの家で暮らせるように心を配ってください。<中略>東のシャラケイで不穏な動きがみられます。ルクシュタ家もパステナ家も油断がなりません。私たちを支えるリアエルウェー市民の心が離れれば、彼らに対抗する術はないでしょう。あなたが思うほど本国は磐石ではないのです。ファラシェイ、あなたがハノマラク(ファラシェイの父親)の仕事を引き継ぎ、誠実な心を持って新しい領土の統治にあたっていることは十分に理解しているつもりです。けれども、どうか心に本国の民と新しい民の両方を留めておいて、バランスをとるように心がけなさい。かつて我々に忠実であった将軍も、新たな民と領土を得てから恐るべき野心を抱くようになり、悲劇的な結末を迎えました。
 

母から娘への手紙③

「属州アルキンファヴァラ(当時は州でなく属州であった)は支配者を惑わすほど魅力的な土地なのでしょうか?私も多忙でなければ是非一度訪れてみたいものです。けれども、如何なるときにも故郷の森を忘れないようにしなさい。あなたの帰るべき場所、帰るべき森、帰るべき氏族はすべてこの惑星にあるのです。<中略>スフィラジ銀行とイムタリー銀行が新都市建設の融資に積極的姿勢を見せています。今週末には役員が訪れるでしょうから、最終的な交渉はそちらで行ってください。必要な額には到底届かないでしょうが、残る手段はアモケールの銀行や外国の復興金融などで融資を募る、土地の一部を外国に売る、属州に新たな税を課す、属州の一部に幾らかの支払いを見返りとして独立を認める、などでしょうか。いずれも総督であるあなたの権限で実行できますが、こうした決定が慎重になされなければならないのは言うまでもありません」

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