善知鳥家で鍋を囲みます

 本日は夕方からマリちゃんと博和さんのお宅にお邪魔していますよ。
 今週末は善知鳥家に2泊する予定なのです。
 

しゃぶしゃぶですよー♪

こばと
 野菜も煮えてきましたねー♪ ビールも注ぎましたねー♪
 それでは、マリちゃんの無事の出産を願って乾杯ですよー♪

博和
 ははは。乾杯。

真理子
 ...... 出産は来月だけどね。
 こばとちゃん、ともかく鍋パーティーがしたいだけでしょ。

こばと
 まあまあ。堅いことおっしゃらずに。
 まずはビールをぐびぐびぐび。
 ういー、ですねー。美味しいですねー。

博和
 よし。じゃあ肉をよそってあげよう。

こばと
 ありがたいですねー。このとおり身体が小さいので、鍋は誰かに手助けしてもらわないとねー。

博和
 しゃぶしゃぶしゃぶ ...... こんな感じかな。

こばと
 ダメ。

博和
 ええ!? ダメなのかい?

こばと
 湯に浸し過ぎです。
 しゃぶしゃぶは、ささっと潜らせないとね。やり直し。

博和
 厳しいなあ。じゃあ、こんな感じで。

こばと
 いいですねー。いただきます、ですよー。
 あつあつ ...... 美味しいですねー♪ 良い肉使ってますねー♪

真理子
 ...... 相変わらずの傍若無人ぶりね。
 人の旦那までこき使ってくれちゃって。
 博和、適当によそってりゃいいからね。
 優しくすればするほどつけ上がるんだから、この妖精は。

博和
 ははは。ほら。真理子も食べろよ。

真理子
 食べるけどさ。

博和
 それにしても、こばとちゃんが買って来てくれたこのポン酢、本当に美味いなあ。
 
こばと
 いいでしょー。Big-A というスーパーで買ってきたんですよー。

真理子
 Big-A ?

こばと
 知りませんか? Big-A 。
 豊島区だと上池袋にあったりしますよ。

真理子
 知らない。

こばと
 かなり安値で売ってるんですけどね、けっこう意外な掘り出し物があるんですよー。このポン酢はねー、ダシが入っていないのです。

博和
 え? そうなのか?
 それでこんなに美味いってのは不思議だな。

こばと
 そもそも鍋自体に好みでダシをとってるわけですからー。ポン酢に主張の強いダシが入ってると、組合せによっては「んー?」て感じになっちゃうのねー。

真理子
 へえ。言われてみればそうかもね。
 でもこの瓶入りポン酢を抱えて家まで飛んで来たの?

こばと
 まさかあ。上池袋からタクシーに乗ってきたんですよー。

真理子
 ...... タクシー乗ったんだ。

こばと
 そうそう。名前のほうは、もうちょっと待ってねー。

真理子
 名前?

こばと
 だからあ。来月に生まれてくる赤ちゃんの名前ですよー。
 候補が色々あって、まだ絞れてないのねー。

真理子
 ...... 別に頼んでないけど。

こばと
 またまたー。「いつもお世話になってるこばとちゃんには是非名づけ親になってほしい」と思ってるくせにー。でもねー、あんまり間際に頼まれると、慌てちゃいますからー、もう思案を始めているのです。

真理子
 その強烈な思い込みはどこから湧いてでるのよ。

博和
 ははは。まあ、いいじゃないか。
 真理子とこばとちゃんは古い付き合いなんだし、かばねさんは仲人でもあることだし、ぜひ名付け親になってもらおうよ。

真理子
 うーん。まあ、とりあえずこばとちゃんが考えた名前を聞いてから決める。

こばと
 任せてくださいなー。来週までには「おお! さすが言葉の妖精さんねー!」と絶賛したくなるような名前を考えてきますよー!

真理子
 よくそこまで自分を持ち上げられるわね。
 ところで会社のほうは大丈夫? 何かトラブルとか起きてない?

こばと
 すこぶる順調ですよー!新しい企画もスタートしてるしー、今年はどんどん売上伸びてー、会社が急成長してー、来年あたりには、いよいよ東証一部上場となりそうですよー。

真理子
 ならない。どうやったらそんな脳天気な未来予想を描けるのよ。

博和
 こばとちゃんの夢は大きいなあ。

こばと
 夢は大きいほうがいいに決まってますよー!

真理子
 だったら、もっと真面目に働いてよ。

こばと
 あ、そうそう。今日はセンター試験があったでしょー。

真理子
 ...... 唐突に話題が変わった。

こばと
 こばとのお友達もセンター受けたんですけどねー、心配だから会場まで付き添ってあげたんですよー。ちょー喜んでましたよー。

真理子
 ...... 絶対に迷惑に感じてたと思う。

博和
 センター試験か。懐かしいなあ。

真理子
 博和は1浪したから2回経験してるよね。

博和
 ははは。そうなんだ。2度とも地元の群馬で受けたんだけど、最初の年は大雪が降って大変だった。

真理子
 今日も全国的に寒波に見舞われて、日本海側は大雪になってるみたいね。

博和
 それにしても、こばとちゃんには若い友達もたくさんいるんだなあ。

こばと
 こばとはこの先もずっと長生きしちゃいますからねー。お友達をたくさんつくっておかないと、すぐに一人ぼっちになってしまいますよー。

真理子
 .........

博和
 .........

こばと
 そ、そんなに神妙な顔しないでくださいなー!
 もっと楽しく盛り上がりましょー!

博和
 お、おい、真理子。どうしたんだ。

真理子
 何でもない。

博和
 泣いて ...... いるのかい?

真理子
 何でもないったら。

博和
 ...... 真理子。

こばと
 こばと、変なこと言ったかな。ごめんね、マリちゃん。

真理子
 ううん。いいのよ。
 さあ、どんどん食べてちょうだい。

 ⇒ 後編「異なる時間を生きる定めです」に続きます。

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