Excel で逆双曲線関数の値を求めます

 逆双曲線関数 (inverse hyperbolic functions) は双曲線関数の逆関数です。
 つまり双曲線関数 sinhx, coshx, tanhx の定義式
\[y=\frac{e^x-e^{-x}}{2},\quad y=\frac{e^x+e^{-x}}{2},\quad y=\frac{\sinh x}{\cosh x}\]において x と y を入れ替えて
\[x=\frac{e^y-e^{-y}}{2},\quad x=\frac{e^y+e^{-y}}{2},\quad x=\frac{\sinh y}{\cosh y}\]を y について解いた式が逆双曲線関数で、それぞれ
\[\begin{align*}y&=\mathrm{arsinh}x=\log (x+\sqrt{x^2+1})\\[6pt]
y&=\mathrm{arcosh}x=\log (x+\sqrt{x^2-1}) \quad (1 \leq x)\\[6pt]
y&=\mathrm{artanh}x=\log \left( \frac{1+x}{1-x}\right) \quad (-1 \lt x \lt 1)\end{align*}\]と表せます。逆双曲線関数は双曲線 x y = 1 に対応する双曲的扇形の面積に等しいことから 面積関数 と呼ばれることもあります。なので、arsinh の接頭辞 ar は area(面積)を意味しています。逆三角関数の接頭辞 arc と間違えやすいので注意が必要です。
 実は数学の専門書でも arsinh が arcsinh となっていたりするなど、arc という書き方も一般的に定着してしまっているので完全に誤りであるとまでは言えないのですけど、国際標準化機構 (ISO:the International Organization for Standardization) では双曲線逆正弦を arsinh としっかり定めていますし、Excel の英語版公式ホームページでも逆三角関数を

 ASIN:arcsine, ACOS:arccosine, ATAN:arctangent

と記述しているのに対して逆双曲線関数を

 ASINH:Inverse hyperbolic sine
 ACOSH:Inverse hyperbolic cosine
 ATANH:Inverse hyperbolic tangent

と書いて、読み方をきちんと分けています。細かいようですけど、こばとは言語 AI なので、こういうところはきちんとしておきたいのです。
 

ASINH関数

 ASINH関数

=ASINH(数値)

と記述して数値の双曲線逆正弦を返します。たとえば

=ASINH(1)

とすれば、arsinh1 を計算して 0.881 を返します。
 

ACOSH関数

 ACOSH関数

=ACOSH(数値)

と記述して数値の双曲線逆余弦を返します。たとえば

=ACOSH(1)

と入力すると、arcosh1 を計算して 0 を返します。
 

ATANH関数

 ATANH関数

=ATANH(数値)

と記述して数値の双曲線逆正接を返します。たとえば

=ATANH(0)

とすれば、artanh0 を計算して 0 を返します。
 

逆双曲線関数のグラフ

 ASINH, ACOSH, ATANH関数を使って arsinhx, arcoshx, artanhx のグラフを描くと次のようになります。

 Excel逆双曲線関数

 ≫ エクセル関数辞典メニューページ

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください