比較演算子の応用編です。試験の点数によって 合否を判定するシートを作りながら、比較演算子と論理関数の使い方を学びます。
【Excel】受験者の合否判定を表示します
Excel の IF 関数は第1引数に指定した論理式を満たしているか否かで処理を条件分枝させることができます。
=IF(論理式[,真の場合][,偽の場合])
[論理式] に比較演算子を用いた数式、それが成り立っている場合と、成り立っていない場合に表示する値を残りの引数で指定します。それでは下の図のように 5 人の受験者について C 列に点数を並べて、60 点以上であれば合格、60 点未満であれば不合格を表示させてみます。
セル D3 には
=IF(60<=C3,"合格","不合格")
と入力して D7 までオートフィルです。すると受験者全員の合否判定が D 列に並びます。
次は論理関数ANDを組合わせてみます。AND関数は
=(論理式1,論理式2[,論理式3]...)
のように論理式を並べて、全ての論理式が成立している場合に TRUE(真) を返し、1つでも成立していなければ FALSE(偽) を返します。ANDもまた単独では使い道の少ない関数で、IF関数にネスト(入れ子)することで応用範囲が広がります。それではこのAND関数を使って数学と英語の2科目ともに 60 点以上をとった場合に合格、それ以外を不合格とするシートを作ってみます。
C 列と D 列に点数が並んでいます。数学の点 (C3) と英語の点 (D3) がともに 60 点以上であるということを表すには AND関数を使って
=AND(60<=C3,60<=D3)
と記述します。「60<=C3」(C3 の値が60 以上) 、「60<=D3」(D3 の値が60 以上) という2つの条件を共に満たす場合に TRUE(真) を、どちらかでも満たさない場合に FALSE(偽) という論理値を返します。これを IF関数の [論理式] に入れて、セル E3 には
=IF(AND(60<=C3,60<=D3),"合格","不合格")
と記述して、セルE7 までオートフィルします。するとネストされた AND関数の論理値にしたがって「合格」か「不合格」を返すのです。2科目ともに 60 点以上とっている人だけ「合格」となっていることを確認してください。
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【AI解説】Excelで氏名と試験の点数のリストが用意されており、それをもとに合否判定を行う方法はいくつかあります。以下にいくつかの方法を示します。
1.条件付き書式を使用する方法:
・合格点を設定します。たとえば、60点以上を合格とする場合、セルに60と入力します。
・合否判定を行いたい列(ここでは点数の列)を選択します。
・Excelの「ホーム」タブから「条件付き書式」を選択し、「新しいルール」をクリックします。
・「書式スタイル」を選択し、「書式設定」で「値が」を「セル値」と設定し、「以下」を選択します。その後、合格点を指定します。
・合格した場合の書式設定(たとえば、背景色を緑にする)を指定します。
・不合格の場合の書式設定(たとえば、背景色を赤にする)を指定します。
・「OK」をクリックして設定を確定します。
これにより、合否判定が点数に応じてセルの背景色で表示されます。
2.IF関数を使用する方法:
・新しい列を作成し、合否判定の結果を表示するセルに次のようなIF関数を入力します:
=IF(B2>=60, “合格”, “不合格”)
ここで、B2は点数が格納されているセルを指します。合格点を60と仮定しています。必要に応じて合格点を変更してください。
・この式をセルにコピー&ペーストして、すべての行に適用します。それにより、各氏名に対する合否判定が表示されます。
3.条件式を使用する方法:
・別の列に、合格条件を満たす場合は「合格」、それ以外の場合は「不合格」を記述します。たとえば、合格条件が点数が60点以上の場合、次のような条件式を使用できます:
=IF(B2>=60, “合格”, “不合格”)
・この式を必要な行にコピー&ペーストして、すべての氏名に対する合否判定を設定します。これらの方法を使用すると、Excelで簡単に合否判定を行うことができます。選択した方法に合わせて、合否判定を表示するセルや列を設定してください。