この記事では VBA の通貨型変数 Currency について解説します。
【VBA】Currency
VBA の Currency は整数部 15 桁、小数部 4 桁の固定小数点型変数です。扱える範囲は
-922,337,203,685,477.5808 ~ 922,337,203,685,477.5807
となっています。内部的には 10000 倍されて 19 桁の整数として記憶されます。Currency には有効数字 19 桁の数値を入れることができて、また計算結果も 19 桁の数として処理されますが、セルやイミディエイトウィンドウに出力すると 15 桁の数値に丸められてしまいます。通貨型変数を表示形式が [標準] となっているセルに出力すると、表示形式が [通貨] になって数値の前に ¥マークがつきます。さっそく試してみましょう。
'[VBA]'B2セルに10000円を入力するサブルーチン Sub Currency_Test_1() Dim x As Currency x = 10000 Range("B2").Value = x End Sub
Currency_Test_1() を実行すると、セル B2 に「¥10000」が入力されます。
次は通貨型変数を使って、12 の 12 乗という大きな値を計算させてみましょう。
'[VBA] 12の12乗の計算 Sub Currency_Test_2() Dim x As Currency x = 12 ^ 12 Debug.Print "x:" & x For i = 1 To 12 x = x / 12 Next i Debug.Print "x/(12^12):" & x End Sub 'Currency_Test_2()の実行結果: 'x:8916100448256 'x/(12^12):1
Currency_Test_2() を実行すると最初の行に 8916100448256 という値が表示されます。疑り深い人のために(?)検算として、この値を 12 で 12 回割って表示させています。きっちり「1」という値が表示されます。
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