知性と美の調和、特需景気、軌道都市

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知性と美の調和、特需景気、軌道都市

知性と美の調和

 2700年代初頭にテアト恒星系の小王国コタントから訪れたモリアイの会員41人がインシャント・パレーの主導者たちである。モリアイとはコタント語で知性と美の調和という言葉の頭文字を並べたものであり、ある種の芸術愛好家たちの集まりであると推測されるが、封建社会の人々には珍しく会員たちの職業や階級は統一性を欠いており、活動の実態は不明な点が多い。当時の会長ルク・スアーは故郷で王妃の専任侍女を務めていたらしいが、コタントの歴史を検証しても当時大きな政変があった形跡もなく、彼女がどういう経緯で転職したのかよく分からない。ルク・スアーは当時まだドゥーシーⅠと呼ばれていた惑星軌道上に宿を開いた。当初は小さな部屋と簡素な食事を提供するだけの安宿に過ぎなかったが、船内の居住環境に恵まれない貿易商人や旅行者たちを取り込んで急速に成長してゆく。しかしルク・スアーは居住区を四方八方から無秩序にドッキング増築させるような方式は好まなかった。インシャント・パレーはその姿が大きくなるにつれ、少女が大人の女性へと変貌してゆくように構造美を増してゆく。2800年代に入るとインシャント(光り輝く)・パレー(都)は名実ともにドゥーシーⅠに連なる諸都市の代表格となり、パレーの都長官はドゥーシーⅠ中央委員会の中で大きな発言力を得るようになった。
 

特需景気

 しかし、当時惑星軌道を支配していた最大の政治勢力は「資源開発機構」と呼ばれる都市連合体である。これらの都市は2300年頃から定着して周辺恒星系に惑星資源を輸出していた。他勢力が軌道上に都市を建設し始めた2500年代の特需景気で「資源開発機構」の経済的基盤はより強固なものとなり、中央委員会の重要ポストに多くの人材を送り込んで独占的な支配を行なうようになっていた。
 インシャント・パレーの台頭は自ずと「資源開発機構」との対立構造を形成していく。モリアイは主に新しい小都市群の支配層と様々な形(友好・保護・商業・協定・密約・合意)で結びつき、実質的に友好都市・従属都市として組み込んでゆく。形式的な中央委員会よりも実効的な連帯を独自に形成していったのである。さらに「資源開発機構」と結びつきの強い諸都市に接近し、この関係を切り崩していこうと工作する。

軌道都市

 下表に2829年における代表的な軌道都市名を陣営で分類して表記しておく。この分類は大まかな目安で、軌道都市が複数の勢力にまたがるような立場に置かれていることも珍しくなく、都市同士は複雑な利害関係で結びついていたことに注意してほしい。また、資料不足等を理由に所属陣営の不明な都市については便宜的に中立都市として分類している。

機構直轄都市
 [ゴト、クブテ、マノク、コルコル、シャースー]

機構従属都市
 スェベニ、ベカトピロ、ラハボ、
 [フェフィ、レアオーリュ](フェフィ)、フォンサ、セサアル

機構友好都市
 [ユリッサ、レーヌ](ユリッサ)、エケ、セスス、

中立都市
 イシュンシ、オピス、ヒーラ、クコ、テルク、ノスタ、ヌイ
 ババナ、ヤロン、ウサン、ルパルコニア、ブナボアン、
 カールジュ、アテック、ウォロナ、レーフリ・オーテン、
 [バリデ、エルブサ、ジェノト](ネイ)、ケランタ、
 ミドリル、アートルナ、カド、ヒオ、ウリノ、スカマ

パレー友好都市
 [ウナ、アクチガーエー、ルビュ](エピナ)、
 カラド、ホーフ、カベタニ、ブセ、クィロン、ピウジ

パレー従属都市
 リント、マタ、チァピオ、ダーダ、シュラム、クークーシャント

パレー直轄都市
 [インシャント・パレー、インピルダ]

[ ]は同じ領域国家に属する都市、( )が国家名。

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