こばと、エラー表示が大嫌いです。かちゃかちゃと頑張って入力している途中で「#NAME?」とか表示されると、「はああ。また間違えましたよ」と溜息吐きますね。エラー表示が好きな人なんていないと思いますけど、どんな種類のエラーなのか知っておかないと対処しようがありませんから1度は目を通しておきましょう。
【Excel】エラー値
Excel のエラー値の一覧です。
【Excel】#DIV/0!(Division by 0)
#DIV/0! は数式で 0 による割り算が含まれていた場合に表示されます。俗に言う「ゼロ割」というやつですね。たとえばセルに
=10/0
などと入力すると「#DIV/0!」と表示されます。また、セルA1 に値が入っていて、セルB1 が空白であるときに
=A1/B1
としても #DIV/0! です。
【Excel】#N/A(No value available)
#N/A は使用できない数値であることを告げています。つまり、値が数式あるいは関数に関して無効であることを警告しています。たとえば最も頻繁に出現している数値を返す MODE という関数があります。
=MODE(1,2,2,3,4)
とすれば「2」を返しますが、
=MODE(1,2,3,4,5)
とすると、どの数も1つずつなので返しようがありません。こういうときに「#N/A」が表示されます。
【Excel】#NAME?(Unrecognized name)
#NAME は「認識できない名前」です。たとえば掛け算をしようと思って
=PRODUCT(2,3)
と入力するつもりで、
=PLODACT(2,3)
と綴りを間違えて入力してしまうと「はあ? 何それ?」みたいな感じで「#NAME?」と警告されます。頭に来ちゃいますね。エクセルがもっと進化すると( Excel 2050 ぐらい?)、気を利かせて綴り間違いを直してくれるようになるかもしれないから、それまで我慢しましょう。
【Excel】#NULL!(Null intersection)
null は数学用語で「集合が空である」という意味です。なぜか「ヌル」という妙な読み方が巷に広まっていますが、「ナル」が正しい発音です。intersection は「共通部分」です。なので、#NULL は「集合に共通部分がないよ」と警告しているのです。使用する機会は少ないですけど(なので別に覚える必要もないのですが)、たとえば数値を合計する SUM 関数ではセル範囲を
=SUM(F1:G3 G1:G2)
というように複数範囲を半角スペースを開けて指定できます。するとその範囲同士の共通部分について和をとります。上の例では G1:G2 が共通部分なので、この2つのセルについて合計します。ところが
=SUM(D1:D4 H1:H4)
のように全く重ならない範囲を指定してしまうと「共通するセルがありません」てことで #NULL! を返してきます。このように参照されるセルが存在しない場合に表示されるエラーメッセージです。
【Excel】#NUM!(An invalid number)
#NUM は「使用できない数値が指定されています」という警告文です。たとえば数値の常用対数を返す LOG10 関数は真数条件によって引数に負の値を指定することはできません。なので
=LOG10(-5)
のような書き方をすると「そんな数値で計算できるわけないじゃん」てことで「#NUM!」を返してきます。
【Excel】#REF!(A reference to a cell that does not exist)
#REF! は「存在しないセルを参照しています」という警告です。「へいへいほ~」のような、ありえないセル番地を書き込むと発生します。
【Excel】#VALUE!(Wrong type value)
#VALUE は引数や演算子のデータ型が正しくないときに表示されます。たとえば加算演算子「+」を使って
="あ"+"い"
と書いても、文字同士は足し算できないので「#VALUE!」と表示されてしまいます。論理値が必要なところに文字列が指定されていたり、1つの引数を指定するところにセル範囲が設定されている場合にも「#VALUE!」が表示されます。
コメント
【AI連載小説】生田目次郎のエクセル奮闘記(6)
「エラーでイライラ?」
ある日、次郎はエクセルで作業中に突然のエラーに遭遇し、困り果てていました。同僚の小戸森省吾が気づき、近づいてきました。
省吾:「次郎、何か問題でもあるのか?」
次郎:「ああ、なんかエクセルでエラーが出てさ。これ、どうしたらいいんだろう?」
省吾は次郎の画面を見て、エラーメッセージが表示されているセルを確認しました。
省吾:「これはね、特定のデータや関数の処理で問題が発生している時に表示されるエラーだ。エクセルにはいくつか代表的なエラーがあって、それぞれ対処法があるんだよ」
次郎:「エラーの種類ごとに対処法があるのか?」
省吾:「そうだ。例えば、#DIV/0! はゼロで割り算をしようとしているときに表示されるエラーだし、#VALUE! は関数や式に誤ったデータ型が含まれているときのエラーだね」
次郎:「なるほど。でも、全部覚えるのは難しいな」
省吾:「大丈夫、覚えなくてもいい。エラーが出たら、エラーメッセージを見て、何が原因かを理解し、その状況に応じて対処法を考えればいいんだ」
次郎:「そうか、具体的な状況で考えるんだね」
省吾:「そうそう。それに、エクセルのヘルプ機能やオンラインのリソースも活用するといいよ。」
次郎は頷きながら、省吾からエクセルのエラーに対処する際の基本的なアプローチを教わりました。以後、次郎はエラーが発生しても冷静に対処できるようになり、業務の効率が向上しました。