T関数とFIXED関数をまとめて説明します。T関数はほとんど使い道がない関数ですが、この記事ではあとで FIXED関数の戻り値をチェックするために使用します。
T関数 、値が文字列であれば、そのまま返します
T関数 は
のように入力し、[値] が文字列であった場合のみ、[値] をそのまま返し、それ以外は空白文字列を返します。たとえばセル A1 に「 15 」という数値が入っているとき、あるセルに
と入力しても何も表示されません。ただし実際には「空白文字列」というものが格納されたので、目に見えなくてもデータが存在しているセルであり、他の空白セルとは異なります。セル A2 に「こばとちゃん」という文字列が入っているときに
とすると、そのままの文字列「こばとちゃん」が返ってきます。
FIXED関数 カンマ区切り付きの文字列を返します
FIXED関数 はフィックスド関数と読みます ...... と市販のマニュアルには書かれていたりしますけど、実際は「フィクスト」のほうがネイティブな発音に近いです。まあそんなことはどうでもいいですけど、FIXED関数 は
のような形で記述します。2つめと3つめの引数は省略できますので、まず第1引数のみ指定した場合はどうなるか見てみましょう。以下、セル A1 には
という数値が入っているとします。
と入力すると「 251,793.48 」が戻ってきます。つまり第2、第3引数に何も指定しなければ、小数点以下2桁で四捨五入して、3桁のカンマ区切り付きの文字列が戻ってくるのです。今度は2つめの引数を「 3 」に指定して
としてみると、「 251,793.476 」という文字列が戻ってきます。つまり第2引数はどこで四捨五入するかを指定します。
とすると小数点以下を四捨五入した整数「 251,793 」が返り、
と入力すると整数部分の下2桁以下を四捨五入して「 251,800 」と返ってきます。3つめの引数は「カンマ(,)区切りを入れるか否か」です。ちょっとややこしいですけど、「カンマを付ける場合に FALSE 」、「カンマを外す場合に TRUE 」を指定します。
なら、この引数を省略した場合と同じく「 251,793 」を返し、
ならば、カンマを外して「 251793 」を返します。でも FIXED関数は数字にカンマ区切りを付けて見やすくするための関数ですから、TRUE を指定する使い道はほとんどないと思います。ちなみにセル B1 に上記のような関数入力をしたとき、
と入力すると、そのまま「 251793 」を返します。これは FIXED関数が文字列型であることを示しています。