N関数 … とっても短い関数名ですね。N とは Number (数値) の頭文字。N関数 は「あらゆる指定引数に対してとにかく数値を返す」という、頑固一徹な関数なのです。
【Excel】N関数
Excel の N関数 は
=N(値)
と入力し、引数が数値であればそのままの数値を、論理値の TRUE には 1 、FALSE には 0 を返します。日付に対してはシリアル値、その他のタイプの引数(文字列など)に対しては全て 0 を返します。たとえば
=N("こばと")
と入力すると、引数が文字列なので「 0 」と返ってきます。
=N(2017)
と入力すると、引数が数値なのでそのまま「 2017 」が返ります。
エクセルでは 1900 年の元日を起算日 (1) とした数値で日付を処理しています。これを日付のシリアル値と呼びます。 N関数 によって日付のシリアル値を得ることができます。たとえば下図のように B 列に日付が連番で並んでいる場合を考えます。
セル C3 に「 = N(B3) 」と入力して C13 までオートフィルすると、それぞれの日付に対応するシリアル値を得ることができます。日付とシリアル値の変換はセルの書式設定などでも行えますが、シート上でしっかりとシステムを構築したいときはやはりこの N関数 で「シリアル値を得ますよ」ということを明示しておいたほうがいいです。
データの誤入力がいくつあるかを N関数 を使って数えることができます。ちょっと極端ですけど、下図のように例を考えてみます。
B 列に数字があって、そのデータ形式が数値であるのか(こちらを正しい入力とします)、あるいは文字列であるのか(誤入力です)を C 列で表示しています。使っているのは ISNUMBER という関数で、引数が数値であれば「 TRUE 」、それ以外は「 FALSE 」を返します。そして D 列で C 列を参照して TRUE を「 1 」に、 FALSE を「 0 」という数値に変換します。そして最後に SUM関数で D 列の数を合計し、それを全データ数 5 から差し引くと、誤入力の合計を得られるという仕組みになっています。
他にも ISERROR関数と組合わせてエラーの数をチェックするなど、色々と応用が効きますので、皆さんもあれこれ試してみてくださいな。
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