この記事では Single (単精度浮動小数点数型変数) と Double (倍精度浮動小数点数型変数) について解説します。
変数のデータ型④ Single (単精度浮動小数点数型変数)
Single には 32 bit の符号付き単精度浮動小数点数が格納されます。
扱える範囲は
1.401298E-45 ~ 3.4028235E+38
となっています。ちなみに単精度浮動小数点数は英語で Single precision floating point number といいます。C、C++、Java などでは float という名称でよばれています。
変数のデータ型⑤ Double (倍精度浮動小数点数型変数)
Double には 64 bit の符号付き倍精度浮動小数点数が格納されます。
扱える範囲は
4.94065645841246544E-324 ~ 1.79769313486231570E+308
となっています。倍精度浮動小数点数の英語は Double precision floating point number です。どちらにしても長い名前ですね。
単精度/倍精度浮動小数点数型の精度
Single, Double ともに実数の近似値を格納しますが、その精度が大きく異なります。Single は有効数字約 7 桁、Double は約 15 桁の精度です。12345.678912345 という値を Single, Double に入れて表示させてみます。
Sub SingleDoubleTest()
'xをSingle型で定義
Dim x As Single
'yをDouble型で定義
Dim y As Double
x = 12345.678912345
y = 12345.678912345
Debug.Print "x = " & x
Debug.Print "y = " & y
End Sub
マクロを実行すると
y = 12345.678912345
と表示されます。Double で宣言した変数 y には値がそのまま入りますが、Single では 7 桁の数字に丸められています。実際のところ、Single を使う機会はほとんどないと思います。小数を入れる変数は全て Double で宣言しておけば問題ないはずです。