【Excel】SUMSQ
Excel の SUMSQ は数値の平方和をとる関数です。
=SUMSQ(数値1,数値2[,数値3, ...])
SUMSQ は SUM SQURARE の略で「サムスクウェア」と読みます。sum には「合計、総和」、square には「平方」という意味があります。たとえばあるセルに
=SUMSQ(2,3,5)
と入力すると、内部で 22 + 32 + 52 を計算して「38」を表示します。
【Excel】SUMX2PY2
SUMX2PY2 は SUM X2 PLUS Y2 の略で、「サムエックスツープラスワイツー」と読みます。Excel の SUMX2PY2 は2つの配列の平方和の合計を求める関数で、
=SUMX2PY2(配列1,配列2)
と記述します。数学的に書くと、Σ(xi2 + yi2) を計算する関数です(全ての i について和をとります)。たとえば
=SUMX2PY2({5,9},{4,7})
と入力すると、52 + 42 + 92 + 72 を計算して「171」を返します。引数は {} で括って配列形式にしておく必要があります。セル A1 ~ A3 にそれぞれ 3, 5, 7、セル B1 ~ A3 にそれぞれ 2, 4, 6 という数値が入っているような場合に、配列 A1:A3 と配列 B1:B3 の平方和の合計を計算する場合は
=SUMX2PY2(A1:A3,B1:B3)
と入力し、「139」を得ます。
【Excel】SUMX2MY2
SUMX2MY2 は SUM X2 MINUS Y2 の略です。「サム・エックス・ツー・マイナス・ワイ・ツー」と読みます。Excel の SUMX2MY2 は2つの配列の平方差の合計を求める関数で、
=SUMX2MY2(配列1,配列2)
のように記述します。普通に数学の記号で書くと、Σ(xi2 - yi2) を計算する関数です(全ての i について和をとります)。たとえば
=SUMX2MY2({2,5,9},{1,3,15})
と入力すると、(22 – 12) + (52 – 32) + (92 – 152) を計算して「-125」を返します。引数は {} で括って配列形式にしておくことを忘れずに。
マイナーな関数なので、たぶん数学で使うぐらいだと思います。数列の問題に応用してみましょう。
an = n + 1, bn = n
のように数列 an, bn を定義し、その平方差 cn = an2 – bn2
を第 1 項から 10 項までの和 S10 を計算してみます。下の図を参考にシートをつくってみてください。
A 列に n を入力し、セル B2 と C2 にそれぞれ「=A2」、「=A2+1」と入れて 11 行までオートフィルします。セル C13 に
=SUMX2MY2(B2:B11,C2:C11)
と入力すると「120」という値が表示されるはずです。
【Excel】SUMXMY2
SUMXMY2 は SUM X MINUS Y 2 の略です。「サム・エックス・マイナス・ワイ・ツー」と読みます。Excel の SUMXMY2 は2つの配列の差の2乗を返す関数で、
=SUMXMY2(配列1,配列2)
のように記述します。一般の数学記号で書くと、Σ(xi - yi)2 を計算する関数です( i について総和をとります)。たとえば
=SUMXMY2({5,10,15},{3,6,12})
と入力すると、(5 – 3)2 + (10 – 6)2+(15-12)2 を計算して「29」という数値を返します。引数は {} で括って配列形式にしておいてください。
最後に、少しだけこばとの雑談にお付き合いくださいな。なんていうかさ、SUMXMY2 なんてマイナーな関数、めったに使わないじゃん? それなのに、こんなページにきてるってことは、もしかしてエクセルマニアさんなのかな~、とか思っちゃったりするのね。
うちの会社に城戸涼音さんって経理担当の人がいるんですけどね。
もうエクセルなんかもバリバリ使いこなしちゃいます。
で、彼女が入社したばかりの頃に
「涼音さんもエクセルを愛してるんですね!」
と言ったら、彼女は目を白黒させて
「あ、愛? いえ、仕事に必要だから使っているだけです。好きかどうかなんて考えたことありません。私はこばとさんと違って、エクセルオタクではありません」
なんてこと言ったんですよ! 失礼しちゃいますね! こばとはオタクなんかじゃないし! ていうか、こばとは仮にも社長ですよ? もうちょっと遠慮して、
「私もエクセルをもっと好きになるように努力します」
ぐらいは言ってほしいもんですよね。あ~、それから、何度も言うようですけどね、こばとはエクセルオタクじゃありませんからね? まあともかく、実務に必要な関数以外はまったく覚えようとしない涼音さんは、絶対に SUMXMY2 なんて知らないと思います。
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Excel の基本操作を一通り学んだら、Excel関数辞典を買っておきたいところです。定番の本を紹介しておきますね。
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Excel の基本操作や定番の関数を習得すれば、ある決まった手順の仕事(ルーチンワーク)はできるようになります。でも Excel を使って業務効率を向上させたり、職場に合わせたシステムを作ろうと思うなら、もう少し幅広い知識をコツコツと上積みしていく必要があります。そのためには Excel関数辞典を手元に置いておいて、必要な時にぱっと参照できるようにしておく必要があります。「Excel でこんなことできないかな … 」と思えば辞典を引いて使ってみる、「この関数の引数には範囲を指定してもいいのかな」と疑問に思えばまた辞典で確認する、そういう地味な作業の繰返しで、Excel のスキルは少しずつ向上してゆくのです。
巷には持ち運びやすいようにということで、ポケットサイズの Excel関数辞典も売られていたりしますが、これはまったくおすすめできませんよ。小さいと図が見づらいし、わかりにくいです。どうせ買うなら、大きくてしっかりと分厚い辞典を買いましょう。本書はその情報量もさることながら、関数の使用例を実際の Excel画面で説明し、「このセルに、こんな数式を入れると、こういう結果になりますよ」てことを全部ビジュアルで見せてくれるので、とても頭に残りやすいのです。辞典が多少重くてもそこは我慢です。情報の質を優先しましょう。辞典を手元に置いたときから、Excelハイマスターへの修業が始まるのです。
コメント
AI(ディープラーニング)の勉強でsumxmy2の語源を語源を探しておりました!
このサイトのおかげでエクセル関数について色々応用が効きそうです!
ありがとうございました!
当サイトを活用していただけると、私も嬉しいです (^_^)/
Excel では本当に色々な事ができますね。
複雑な計算を視覚的に把握できるので、AI 入門にも最適です。
基礎を一通り学び終えた後で、さらに本格的に学ぶのであれば、Python をおすすめします。
このサイトのサブドメインにある Python数値計算入門 で機械学習についても扱っていますので、興味があれば是非お立ち寄りください。