VBA 基本技術のコーナーです。皆さんがお使いの PC の片隅に現在の日付と時刻が表示されていると思いますけど、それは PC がファイルの保存時間などを記録するための システム日付、システム時刻 とよばれるものです。このデータを VBA で取得する方法を解説しますよ。関数を使うだけなので特に難しいことはありませんけど、日付や時刻を組み込んだアプリケーションを開発するためには必須となる知識です。それでは講座を始めましょー。
現在のシステム日付を取得します
Date関数 は現在のシステム日付、つまり現在の年・月・日を取得する関数です。
Sub NowDate()
Dim mydate As Date
mydate = Date
Debug.Print "現在の日付は" & mydate & "ですよ"
End Sub
マクロを実行するとイミディエイトウィンドウに
というように表示されます。上のマクロは
Debug.Print "現在の日付は" & Date & "ですよ"
End Sub
と書いても、まあ同じなんですけど、Date関数の戻り値が日付型 (Date型) となることを明示するために、あえて変数 mydate にシステム日付を代入しています。以降のマクロもこんな感じで記述しています。実際、もっと複雑なマクロを書くときも、いったんは日付を変数に入れておくことが多くなると思います。
現在のシステム時刻を取得します
Time関数 は現在のシステム時刻、つまり現在の時・分・秒を取得する関数です。
Sub NowTime()
Dim mytime As Date
mytime = Time
Debug.Print "現在の時刻は" & mytime & "ですよ"
End Sub
このマクロを実行するとイミディエイトウィンドウに
というように表示されます。
現在のシステム日付とシステム時刻を同時に取得します
現在のシステム日付とシステム時刻を同時に取得するときは Now関数 を使います。
Sub NowDateTime()
Dim mynow As Date
mynow = Now
Debug.Print "現在の日付と時刻は" & mynow & "ですねー"
End Sub
このマクロを実行するとイミディエイトウィンドウに
というように表示されます。
システム日付の年、月、日を返します
Year関数 はシステム日付から「年」を整数型で取得します。
また、Month関数 と Day関数 はそれぞれ「月」と「日」を整数型で取得します。
Sub YMD()
Dim myyear As Integer
Dim mymonth As Integer
Dim myday As Integer
myyear = Year(Date)
mymonth = Month(Date)
myday = Day(Date)
Debug.Print "今年は" & myyear & "年であります"
Debug.Print "今月は" & mymonth & "月であります"
Debug.Print "今日は" & myday & "日であります"
End Sub
マクロを実行するとイミディエイトウィンドウに
今年は 2017 年であります
今月は 9 月であります
今日は 19 日であります
という3つの文が表示されます。え? さっきから、出力メッセージのおかしな語尾が気になる? こばとの勝手でしょー! 文句があるなら、コードを好きにいじってくださいなー!
システム時刻の時、分、秒を返します
Hour関数 はシステム時刻から「時」を整数型で取得します。
Minute関数 と Second関数 はそれぞれ「分」と「秒」を整数型で取得します。
Sub HMS()
Dim myhour As Integer
Dim myminute As Integer
Dim mysecond As Integer
myhour = Hour(Time)
myminute = Minute(Time)
myday = Second(Time)
Debug.Print "現在の時刻は" & myhour & "時ですよ~"
Debug.Print "現在の分は" & myminute & "分ですよ~"
Debug.Print "現在の秒は" & mysecond & "秒ですよ~"
Debug.Print "今" & myhour & "時" & myminute & "分ですねー"
End Sub
このマクロを実行するとイミディエイトウィンドウに
現在の時刻は 6 時ですよ~
現在の分は 13 分ですよ~
現在の秒は 0 秒ですよ~
今 6 時 13 分ですねー
てなふうに表示されますよ。今回紹介した関数を使って日付と時刻をどんどん取得しちゃってくださいなー。